舌の色や形で分かる口腔内の健康状態を解説
2026/01/20
こんにちは。東大島(江東区)の歯医者、クローバー歯科東大島です。
舌は食べ物の味を感じるだけでなく、体の健康状態を映し出す「鏡」としての役割も持っています。
そのため、舌の状態を観察することは、体の異常にいち早く気づき、医療機関での治療や生活習慣の改善につなげるために大切です。
今回は、舌の状態と健康の関係、そして日常でできるケア方法について解説します。
健康な舌の状態
健康な舌は淡いピンク色で、白い舌苔が薄くついている状態です。
表面は適度に湿っており滑らかで、舌の大きさや厚みも適度です。
色や形、質感が均一であることも、健康な舌の特徴です。
舌の状態で見る健康
白い舌
舌の表面が普段より白く見える場合、いくつかの健康上の問題が考えられます。
例えば、口腔カンジダ症などの真菌感染症は、免疫力が低下しているときに発症しやすく、舌に白い膜を形成します。
この膜は拭き取ろうとすると出血することがあり、痛みを伴う場合もあります。
また、ストレスや疲労の蓄積による免疫力低下、舌苔の堆積も、舌が白くなる原因の一つです。
さらに、胃腸の疲れや消化機能の低下も舌の白さと関連します。
赤い舌
舌が普段より赤い場合、体に熱がこもって水分が不足している可能性があります。
その原因としては、アルコールの過剰摂取やカロリー過多の食事、刺激の強い香辛料などが挙げられます。
これらの食品は体内で熱を生じさせ、水分を消耗させるため、舌が赤くなりやすくなります。
特に、辛い食べ物や脂っこい食べ物を頻繁に摂取している場合、慢性的に赤い状態が続くことがあります。
病理的な原因としては、舌炎や溶連菌感染症などの細菌感染が考えられます。
これらの感染症は炎症を引き起こし、舌の血管が拡張することで赤みが強くなります。
また、ビタミンB群や鉄分の不足も舌の赤みの原因となります。
黒い舌
舌が黒い場合、黒毛舌という原因が考えられます。
これは、舌の表面にある糸状乳頭が異常に長くなり、黒く変色した状態です。
正常の状態では糸状乳頭は定期的に剥がれ落ち、新しいものに置き換わりますが、このサイクルが乱れると乳頭が伸び続け、毛のような見た目になります。
黒毛舌の主な原因は、抗菌薬や副腎皮質ステロイドの長期使用です。
これらの薬剤を使用すると口の中の細菌バランスが崩れ、黒い色素をつくる細菌が増えるため、舌の表面が黒く変色する黒毛舌が起こります。
舌苔が厚い
舌苔(ぜったい)とは、舌の表面に付着する白い苔状のもののことです。
食べカスや舌の粘膜から剥がれ落ちた角質、細菌などが混ざって形成されます。
舌苔が厚くなる主な原因は、口の中の衛生状態の悪化です。
歯磨きが不十分だったり、口呼吸で口腔内が乾燥したりすると、細菌が増え、舌苔がたまりやすくなります。
また、唾液には口内を清潔に保つ働きがあるため、唾液の分泌量が減っている場合にも舌苔が厚くなります。
裏の血管が青黒い
舌の裏側には舌下静脈と呼ばれる血管があり、健康な状態では適度な太さで青みがかった色をしています。
もしこの血管が黒っぽく見える場合や膨らんでいる場合は、血流が滞って血液の粘度が高くなっており、高血糖や脂質異常症、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高い状態の可能性があります。
まっすぐに出せない
舌をまっすぐ前に出せない場合は、舌を動かす筋肉が正常に働いていない可能性があります。
これは神経系に何らかの問題が生じているサインです。
注意すべき原因として、脳梗塞や一過性脳虚血発作が挙げられます。
また、心筋梗塞などの循環器疾患も全身の血流に影響し、間接的に舌の動きに障害をもたらすことがあります。
ひび割れがある
舌の表面にひび割れが見られる場合、原因として多いのは栄養不足です。
特に、ビタミンB2、B6、B12、葉酸などの粘膜の健康維持に重要な栄養素が不足していると、舌が荒れてひび割れが生じやすくなります。
また、加齢も舌のひび割れにつながります。
これは、年齢とともに皮膚や粘膜の再生能力が低下し、唾液の分泌量も減るためです。
そのほか、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患では唾液腺の機能が低下し、慢性的な口腔乾燥によって舌にひび割れができることがあります。
歯型がついている
舌の縁に歯型がついている場合、代表的な原因は全身のむくみです。
体内に余分な水分がたまると舌が腫れて大きくなり、歯に押し付けられて歯型がつきます。
また、かみしめ癖や歯ぎしりも歯型の原因です。
ふちがデコボコしている
舌のふちがボコボコしている場合、舌がむくんで肥大している可能性があります。
これは体内の水分バランスが崩れ、余分な水分が組織にたまっているサインです。
また、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患が原因で舌が大きくなっていることもあります。
舌に異常や違和感を覚えたら
舌の色や形に異常を感じた場合、まずは最近摂った飲食物を振り返ってみましょう。
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、ブルーベリーなど、色の濃いものは舌を一時的に着色することがあります。
口をすすいだり、舌磨きをして色が薄くなる場合は、飲食物の影響である可能性が高く、心配はいりません。
舌を磨いても舌の色や形の異常が続く場合は、念のため医療機関を受診するようにしましょう。
舌苔のケア方法
舌は、歯ブラシで磨くと組織を傷つけるおそれがあるため、舌専用のクリーニンググッズを使って清掃しましょう。
舌ブラシには主に三つのタイプがあり、ブラシタイプはやわらかい素材でできているため、初心者向きです。
舌の凹凸にフィットしやすく、効率的に舌苔を除去できます。
ヘラタイプはゴムやプラスチック素材でできており、舌を傷つけにくいのが特徴です。
スクレーパータイプはU字型で、1回の動作で広範囲をケアでき、短時間で効率的に舌苔を除去できます。
金属製が多く、耐久性に優れています。
舌磨きは1日1回を目安に、力を入れず優しく行いましょう。
強くこすると舌の表面を傷つけ、かえって細菌の繁殖を促してしまうことがあります。
睡眠中は唾液の分泌量が減り細菌が繁殖しやすいため、起床後に行うのが適しています。
まとめ
舌の色や形、表面の状態は、口腔だけでなく全身の健康状態も反映しています。
舌の観察とケアを行い、異常を感じたときは医療機関に相談することで、口内と全身の健康を維持していきましょう。
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