前歯がギザギザしているのはなぜ?尖っている歯の治療法や原因を解説
2025/12/20
こんにちは。東大島(江東区)の歯医者、クローバー歯科東大島です。
ふと自分やお子さまの口元を見たときに、「前歯がギザギザしている」と気付いて、不安に感じたことはありませんか?
見慣れない形の歯に違和感を覚え、「大丈夫なのだろうか」と心配になる方も多いかもしれません。
では、なぜ前歯がギザギザしているのでしょうか。今回は、前歯がギザギザしている理由やその対処法について解説します。
子どもの歯がギザギザしている場合の原因
子どもの歯がギザギザしている場合、基本的に心配する必要はありません。
永久歯は、ギザギザとした形で生えてきます。
このギザギザを切縁結節(せつえんけっせつ)や「マメロン」と呼び、切縁結節には乳歯を抜けやすくし、永久歯を順調に生やすための役割があります。
そのため、小学生くらいまでのお子さんで、前歯がギザギザしているという場合には、生え変わったばかりの永久歯の自然な形状のため、特に心配はないと考えていいでしょう。
大人の歯がギザギザしている場合の原因
歯並び・かみ合わせ
大人の方で前歯がギザギザしている場合は、その原因の一つとして歯並びやかみ合わせの問題が考えられます。
例えば、出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、開咬などの不正咬合は、上下の前歯がかみ合わない状態です。
上顎前突では上の前歯が出ていて、反対咬合では下の前歯が上の前歯より前に出ています。
開咬は奥歯をかんでも前歯がかみ合わない状態であり、このような不正咬合の状態では、自然研磨が行われにくいために切縁結節が残ったままとなることがあります
食習慣
食習慣も、前歯のギザギザが残る要因の一つです。現代の食生活は、やわらかく加工された食べ物が好まれる傾向です。
また、食べやすいように細かく切り刻んでいるなど、前歯でかみ切る必要がない食品も多くあります。
このようなものを食す頻度が増えたことで、前歯に摩耗が起きず、切縁結節が残ったままになることがあります。
酸蝕症
酸蝕症は、酸によって歯のエナメル質が溶けてしまう疾患です。
内因性と外因性があり、内因性は胃食道逆流症や摂食障害、アルコール依存症などの病気が原因となります。
外因性は、グレープフルーツや梅干し、炭酸飲料などの酸性度の高い飲食物の過剰摂取が主な原因です。
酸蝕症になると、酸によって歯が溶かされてしまうことで前歯がギザギザになることがあります。
歯ぎしり・食いしばり
切縁結節は、日常生活を送ることで徐々に研磨され平らになっていきます。
しかし、歯ぎしりや食いしばりといった過度な力が加わると、必要以上に歯面が削られることになり、ギザギザになってしまうことがあります。
歯の欠け
歯の中でも薄く、前面に位置している前歯は、硬い物と接触した際に欠けやすいというリスクがあり、欠けることでギザギザとした形状になってしまうことがあります。
前歯の欠けは、見た目だけでなく、歯周病や虫歯が進行しやすくなるというリスクもあります。
加齢
加齢により歯は徐々にもろくなっていきます。
そのため、物理的な衝撃や歯ぎしりによって欠けてしまい、ギザギザとした形状になるリスクがあります。
中心結節
あまり多くはありませんが、前歯に「中心結節」が生じることでギザギザに見えることもあります。
中心結節は歯のかみ合わせる面にできる突起です。形態異常の一つであり、折れると歯髄が露出し、歯髄炎や歯周炎を引き起こすリスクがあります。
遺伝的要因
家族に前歯がギザギザしている方がいる場合、遺伝性の可能性も考えられます。
例えば、遺伝的要因でエナメル質形成不全症になっている場合、生まれつきエナメル質の形成が不十分なことで、歯が欠けやすく、ギザギザとした状態になりやすくなります。
歯のギザギザを放置するリスク
乳歯から永久歯に生え変わったばかりの子どもの歯がギザギザの場合、数年間は様子を見て問題ありません。
しかし、中高生になってもギザギザが残っているという場合には、あごの成長に影響を及ぼす可能性や顎関節症の症状が出るきっかけになることもあるため、一度歯科医院で診てもらうようにしましょう。
大人の方の場合も、歯の先端がギザギザしていると、見た目だけでなくかみ合わせが悪くなることで咀嚼が不十分になります。
不正咬合のリスクが高まり、ブラッシングが困難になることで虫歯や歯周病の原因となる可能性もあります。
歯に強い負担がかかり、歯折や顎関節症のリスクも高まるため、歯科医院で必要な処置を受けるようにしましょう。
ギザギザしている歯の対処法・治療法
前歯を使って食事をする
ギザギザが気になる場合にご自宅でできる対策としてまず挙げられるのは、前歯をしっかりと使って食事をすることです。
混合歯列期の子どもであれば、2〜3年で前歯のギザギザは自然と平らになり、気にならなくなります。
デンタルケアに努める
歯の健康を維持するためには、デンタルケアが欠かせません。歯ブラシはやわらかめの物を選び、一つひとつの歯をしっかりと丁寧に磨くようにしましょう。
特に就寝前に丁寧にケアすることで、唾液減少時にも口腔内を清潔に保ちやすくなります。
歯を削って整える
歯科医院で歯を削る処置を受けることで、形を整えるという方法もあります。
神経に触れない程度のため、痛みはほとんどなく、短時間で完了します。
コンポジットレジンで整える
欠けた部分にコンポジットレジンを盛り、滑らかに整えることで自然な見た目に整えるという方法もあります。
保険適用されるケースとされないケースがあるため、事前に確認するようにしましょう。
セラミックで整える
審美面を重視する場合には、セラミックを使用して見た目を整えることもできます。
天然歯を削り、セラミックの薄い板を貼り付ける「ラミネートベニア」と呼ばれる方法が代表的です。
保険適用ではないためある程度の費用負担は必要になりますが、自然な見た目に整えることができます。
マウスピースを使用する
歯ぎしりや食いしばりが原因でのダメージが疑われる場合は、マウスピースの使用を検討しましょう。
市販品は歯に合わず痛みが出たり、別のトラブルにつながったりする可能性があるため、歯科医院で自分用に作製することをご検討ください。
まとめ
前歯のギザギザには、生活習慣や遺伝的要因まで、さまざまな要因があります。
それぞれの原因に応じた対策と治療を行い、歯の健康と美しさを維持していきましょう。
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