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こんにちは。東大島（江東区）の歯医者、クローバー歯科東大島です。

インプラント治療は、失われた歯根の代わりに人工の歯根をあごの骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着して歯の機能を取り戻す方法です。
その見た目の自然さや機能性から普及している治療法ではありますが、手術に不安や恐怖心を抱く方も少なくありません。
フラップレスインプラントは、従来のインプラント手術と異なり、歯ぐきを切開することなく行うインプラント治療です。
フラップレスインプラントの特徴、メリット・デメリット、治療の流れ、費用について解説します。

フラップレスインプラントとは

フラップレスインプラントは、歯ぐきの切開をしないインプラント手術法です。
従来のインプラント手術では、麻酔をかけた後に歯ぐきを切開し、あごの骨にドリルで穴を開けてからインプラントを埋入します。
フラップレスインプラントでは、歯ぐきに小さな穴を開けてインプラントを直接埋入します。
歯科用パンチやドリルを用いて4mmほどの穴を作り、そこにインプラントを埋入するため、自然治癒で穴がふさがり、縫合が要りません。

フラップレスインプラントのメリット

負担が少ない
通常のインプラント手術では歯ぐきを切開するため、術後に痛みや腫れ、出血が伴います。
しかし、フラップレスインプラントでは切開自体を行わないため、これらの症状が軽減されます。
身体的な負担を抑えられるだけでなく、歯科治療に不安や恐怖を感じる方にとって、切開と縫合がないことから、精神的な負担も軽減されます。

低侵襲性
フラップレスインプラントは歯ぐきや周囲の組織に大きな損傷を与えることなく手術を行うため、手術後の傷口も通常のインプラントより小さめです。
これにより、術後の痛み、腫れ、出血が抑えられ、患者さんの苦痛が軽減されます。
また、傷口が小さく済むため、日常生活への復帰もスムーズです。

歯肉退縮が起こりにくい
従来のインプラント治療では、歯ぐきを切開し、歯槽骨と歯肉の剥離を行う必要があります。
そのため、歯肉へのダメージや歯肉退縮のリスクがありましたが、フラップレスインプラントは剥離が行われないため、歯肉退縮のリスクが少ないというメリットがあります。

通院回数が少ない
フラップレスインプラントは、基本的に手術が一日で完了します。
また、縫合を行わないため、抜糸のための通院も不要です。
少ない通院回数で治療を終えられるため、忙しい生活を送る方にも適した治療法です。

全身疾患を持っていても治療できる可能性がある
切開を伴うインプラント治療は感染症のリスクがあるため、心疾患や糖尿病などの全身疾患を持つ方は治療を受けられないこともあります。
しかし、フラップレスインプラントは身体への負担が少ないため、これらの疾患を抱える患者さんでも治療を受けられる可能性があります。

フラップレスインプラントのデメリット

適応条件がある
フラップレスインプラントは、骨の厚みや量が十分にあり、歯ぐきが健康な場合に適応されます。
十分な骨量がない場合は、切開を伴う骨造成が必要になる場合もあり、フラップレスインプラントの適応が難しくなります。
また、事前の検査でフラップレスインプラントが可能だと判断されても、手術開始後に適応不可と判断される場合もあります。

対応できる歯科医院が多くない
フラップレスインプラントは専門知識と経験を必要とするため、実施できる歯科医院が多くありません。
また、歯科医師の技術だけでなく、歯科用CTやサージカルガイドなどの設備が整っているかどうかも対応可否に影響します。

費用が高額になる可能性がある
フラップレスインプラントでは、サージカルガイドと呼ばれる、インプラントを埋入する位置を詳細に把握するための装置が必要になります。
この装置は患者さんの口腔内のデータをもとにオーダーメイドで制作されるため、別途費用がかかります。
そのため、患者さんによっては、費用の高さがハードルとなる可能性があります。
サージカルガイドは、歯肉の切開を行わないフラップレスインプラント手術では目視で骨の状態を確認できないため、精密に治療を行うために欠かせない装置となっています。

フラップレスインプラントの流れ

カウンセリング・検査
歯科医師が患者さんの口腔内を歯科用CT検査やレントゲン撮影、歯周病検査などを用いて確認します。
また、抱えているお悩みや希望する治療法などについてのカウンセリングも行われます。
これらの情報と得られたデータをもとに適する治療法を検討し、患者さんへ治療方針や治療の流れの説明が行われます。

サージカルガイドの作成
歯科用CTから得られたデータを用い、神経や血管の位置、あごの構造を3Dで把握したうえで、インプラントの埋入位置をシミュレーションします。
また、このシミュレーションに基づいてサージカルガイドを作成します。

インプラント手術
麻酔後に、サージカルガイドを用いてデータに基づく位置へインプラントを埋入します。
その後、アバットメントを取り付け、手術は完了です。
このアバットメントはインプラントの頭部を保護し、食べ物の詰まりを防ぐ役割を果たします。

上部構造の装着
手術後はインプラントが骨と定着するのを2〜3ヶ月ほど待ちます。
この間は、4～6回ほど通院して消毒や治療箇所の確認を受ける必要があります。その後、人工歯となる上部構造をセットして治療は完了です。
治療後は、定期的にメンテナンスを行います。/p>

フラップレスインプラントの費用相場

フラップレスインプラントの費用は、通常のインプラント治療に比べて高額になる傾向があります。
これは、サージカルガイドなどの装置と、フラップレスインプラントに対応するための技術が必要となるためです。
一般的なインプラント治療の費用は、地域もよりますが、45〜60万円程度であるのに対し、フラップレスインプラントは、50〜65万円程度が平均的な費用です。

まとめ

フラップレスインプラントは、切開を必要としないため患者さんの身体的な負担を軽減でき、術後の回復もスムーズに進むインプラント治療法です。
身体への影響を抑えたい、全身疾患を抱えている、治療回数を少なくしたいという方にとって、メリットのある選択肢といえます。