小児矯正はいつから始めるべき?歯科検診を受けるタイミングや気を付けるべき症状を解説
2024/11/20
こんにちは。東大島(江東区)の歯医者、クローバー歯科東大島です。
「子どもがよく口を開けている」
「歯並びがガタガタしている気がするけど、矯正を受けさせたほうがいいんだろうか」
子どもがいる親御さんであれば、お子さんの歯並びや悪癖に関して心配になることもあるかと思います。
しかし、「まだ早い」「もう少し様子を見てから」と思ってしまうことも多いのではないでしょうか。
今回は、小児矯正が必要になるケースやタイミングについて解説します。
小児矯正が必要になるケース
歯並びは徐々に変化するため一概にはいえませんが、お子さんに以下のような歯並びが見られる場合には、一度歯科医院で診てもらうといいでしょう。
まず、歯が重なり合って生えてくる「叢生(そうせい)」や、下あごが前に突き出している受け口(下顎前突)の状態です。
チャームポイントとして知られる「八重歯」も叢生の一種です。
また、上の前歯が前方に突出している「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」や、上と下の前歯が閉じない「開咬(かいこう)」も矯正治療が必要になる代表的なケースです。
そのほか、歯並びにはまだ影響が出ていないものの、悪癖がある場合にも注意が必要です。
具体的には、指しゃぶりや口呼吸、舌の突出癖などの悪習癖が原因で、歯並びが徐々にずれていく可能性があります。
これらの習慣がお子さんにみられる場合には、MFT(口腔筋機能療法)と呼ばれるお口周辺のトレーニングを歯科医院で受けることで、歯並びやかみ合わせが悪化する前に予防できる可能性があります。
小児矯正を検討するタイミング
3歳児検診
3歳児検診は子どもの全身の健康状態を確認する大切な機会であり、歯科検診も含まれています。
この時期には乳歯がほぼ生えそろうため、かみ合わせや歯の配列についての問題が顕在化し始めることがあります。
例えば、指しゃぶりやおしゃぶりの使い過ぎによる歯の前突、あるいは逆咬合(受け口)などがチェックポイントです。
早期に問題が見つかれば、生活習慣を改善するだけで矯正治療が不要になるケースもあります。
6歳~7歳(混合歯列期)
6歳から7歳にかけて、乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に入ります。
この時期は、永久歯が正しい位置に生えてくるための準備期間であり、永久歯や歯並びの状態から今後の予測を立てやすい時期となります。
もしこの時期に歯並び悪化のリスクが見られる場合には、お子さんの発育の力を利用して矯正治療を行うことで、抜歯を避けられる可能性があります。
12歳くらい(永久歯列期)
12歳ごろになると、ほとんどの永久歯が生え揃い、永久歯列期に入ります。
この時期には、多くのかみ合わせの問題や歯並びの異常がはっきりと現れてきます。
この時点で矯正を始める場合、基本的には成人矯正と同様の治療が必要になります。
しかし、このくらいの年齢であればまだ骨の発育が行われており、歯を動かしやすいというメリットがあります。
小児矯正のパターン
第Ⅰ期治療
第Ⅰ期治療(早期治療)は、混合歯列期に行われる矯正治療のことです。
この段階では、永久歯が生えるためのスペースを用意したり、歯列を拡大したりする治療を行います。
治療に使用するのは、機能的矯正装置や拡大装置といった取り外しが可能な矯正装置やヘッドギア、悪癖を改善するためのマウスピース型装置などです
。この時期に治療を行うことで、後のさらなる矯正治療が不要になる場合もあります。
第Ⅱ期治療
第Ⅱ期治療は、乳歯がすべて永久歯に生え変わってから行われます。
矯正方法は成人とほぼ同様のため、治療にはワイヤー矯正装置やマウスピース矯正装置が使用されます。また、場合によっては抜歯を行うこともあります。
歯列の裏側に装置をつけるリンガル矯正や、上の歯のみ裏側に装置を付けるハーフリンガル矯正に対応している歯科医院もあります。
小児矯正を行うことのメリット
小児矯正には多くのメリットがあります。
まず、あごの骨がまだ成長段階のため、歯列を拡大する矯正治療が可能なことです。歯の生えるスペースを用意できるため、抜歯のリスクを低くできます。
また、あごの骨がやわらかいため、治療中の痛みが少ない場合が多いこともメリットです。
そして、子どものうちに正しいかみ合わせや歯並びに整えておくことは、発音の改善や食事のしやすさ、見た目のコンプレックス解消にもつながります。
歯並びやかみ合わせが悪いことによる磨き残しも減るため、将来的な虫歯・歯周病のリスク軽減も期待できます。
小児矯正を行うことのデメリット
一方で、小児矯正にはデメリットもあります。
まず、治療期間が長くなった場合、治療を受ける本人はもちろん、保護者の方にとっても負担が大きくなります。
定期的に通院することや治療費に関する負担、装置を使用していることによる見た目のコンプレックス、虫歯ができるリスクなどがあることを覚えておきましょう。
小児矯正にかかる時間と費用の目安
小児矯正にかかる時間は、個々の状況や治療の種類によって異なります。
第Ⅰ期治療の場合、1年から3年程度かかるのが一般的です。第Ⅱ期治療に関しても1年から2年程度かかることが多く、この間定期的な歯科受診が必要となります。
また、これらの治療が終わった後には、歯並びの後戻りを防ぐための保定期間が必要になります。
保定期間はリテーナーという器具を付ける必要があり、合わせると少なくとも3年以上はかかるのが一般的です。第Ⅰ期治療と第Ⅱ期治療の両方を行う場合も多く、その場合にはさらに矯正期間が長くなります。
費用については、治療内容や使用する装置、治療を受ける歯科医院によって幅があります。
第Ⅰ期治療は20万円から60万円ほど、第Ⅱ期治療は50万円から120万円ほどが目安となっており、幅が広いことが特徴です。
そのため、矯正治療を受ける場合には、費用についての詳細を事前にきちんと説明してくれる歯科医院を選びましょう。
まとめ
小児矯正は、子どもの健康や社会生活を長い目で見たときにメリットのあるものです。
しかし、治療費が高く、治療期間が長くなりがちであるというデメリットもあります。
治療を検討しており、不安や疑問が残るという場合には、いくつかの歯科医院で話を聞き、納得のうえで治療をするかどうかを選択するようにしましょう
クローバー歯科 東大島:https://clover-dental-clinic.com/
〒136-0072 東京都江東区大島7丁目39−1 ソフィア大島1F
電話:03-5858-8047
交通アクセス
電車でお越しの方:都営新宿線 東大島駅 徒歩2分/大島駅 徒歩8分