ブリッジがあってもマウスピース矯正はできる?条件や注意点を解説
2025/07/20

こんにちは。東大島(江東区)の歯医者、クローバー歯科東大島です。
虫歯や歯周病で歯を失いブリッジを使用している方の中には、その状態で矯正治療ができるのかどうかが気になっている方もいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ブリッジがある状態でも矯正治療をすることは可能です。
今回は、ブリッジがある場合のマウスピース矯正の方法や治療の進め方などを解説します。
マウスピース矯正とは

マウスピース矯正は、透明なプラスチック素材のマウスピースを用いて、歯を段階的に動かしていく矯正方法です。
装置が目立たないため、口を開けても見た目が自然で、矯正中であることが周りからはわかりにくいという特徴があります。
また、マウスピースは取り外しが可能なため、食事やデンタルケアがいつも通りでき、ストレスが少ないという魅力もあります。
デメリットは、マウスピースの装着時間を守らなければ歯並びが思うように動かない可能性があることです。
また、取り外し可能なため、装着時間が短くなってしまわないよう注意が必要です。
治療は、歯科医師による口腔内診断と3Dスキャンによるデジタルモデルの作成から始まります。
その後、このデジタルデータをもとに個々の患者さんに合わせた治療計画が立てられ、ステップごとに異なる形状のマウスピースを作成し、だいたい2週間ごとに交換しながら少しずつ歯を動かしていきます。
費用は、矯正の範囲や必要な調整の複雑さに応じて異なり、40万円ほどから120万円ほどとなります。
治療期間に関しても、一般的には1~2年程度ですが、個々のケースにより前後します。
当院では、インビザラインGoシステムを総額¥440,000(税込)の治療費でご提供しています。
ブリッジとは

ブリッジとは、一つまたは複数の歯を失った場合に、その部分を補うために使用される義歯です。
欠損部位の両隣の歯を削り、それを支台歯としてその間に人工歯を配置する、連結型の義歯となっています。
見た目が自然であること、保険適用であることなどのメリットがありますが、両隣の健康な歯を削らなくてはならないこと、削った歯に負担がかかるため寿命が短くなることといったデメリットがあります。
ブリッジがあってもマウスピース矯正は可能
マウスピース矯正は、歯の根がしっかりしていれば行うことができます。
これは、歯根に力を加えることで歯根を取り囲む歯根膜の伸縮を促し、さらにそれが歯を支えている歯槽骨の吸収と形成を促すことで、歯を少しずつ動かしていくという仕組みが利用されているためです。
そのため、ブリッジがあったとしても、歯根が残っている歯を移動させていくことで矯正治療ができます。
ブリッジがある場合のマウスピース矯正の進め方

ブリッジが含まれる歯列でマウスピース矯正を行う場合、矯正の目的と範囲によって具体的な治療方法が異なります。
例えば、奥歯にブリッジがあり、主に前歯の位置を調整する部分矯正では、奥歯のブリッジに手を加えることなく、そのまま矯正治療を進められます。
一方で、ブリッジが設置された位置そのものを移動させる必要がある場合には、ブリッジをいったん外して仮歯に置き換えるのが一般的です。
そのほか、ブリッジを切断する場合や、矯正治療後にブリッジ治療のやり直しが必要になる場合もあります。
ただし、矯正治療では歯が並ぶスペースを作るために抜歯やディスキング(歯を削る処置)が必要になることも少なくありません。
ブリッジを使用している場合、症例によっては抜歯・ディスキングといった処置を行わなくて済む可能性があります。
ブリッジがある場合のマウスピース矯正の注意点
歯根破折のリスクがある
かぶせ物やブリッジで治療している歯は、天然歯に比べて歯根がもろくなっている可能性があります。
そのため、矯正治療によって強い力が加わると、歯根破折が生じるリスクがあります。
歯根の状態に応じた治療計画を立てること、矯正治療中は定期的に状態を確認することが大切です。
ブリッジを切断・交換する必要がある
治療の過程でブリッジが障害となる場合には、ブリッジを切断して治療を進め、矯正治療が完了した後に新しい歯並びに合わせたブリッジの再作成が必要になるケースも少なくありません。
治療にかかる時間、コストなどの詳細を事前によく確認しておくようにしましょう。
矯正治療後のブリッジ作成について
ブリッジに手を加えずに矯正治療を行った場合以外は、矯正治療後にブリッジの作り直しが必要です。
費用を抑えて作成が可能な保険適用のブリッジのほか、費用負担は大きいものの色味などを細かく調整できる自由診療のブリッジもあり、その中から希望に合うものを選んで治療を受けることになります。
自由診療のブリッジには、オールセラミックやジルコニア、メタルボンドなどの種類があります。
かぶせ物がある場合のマウスピース矯正

かぶせ物の場合、ブリッジのように複数歯が連結されているわけではないため、切断の必要がありません。
ただし、長期間にわたって使用されてきたかぶせ物は、強度が劣化している場合があります。
マウスピースによって歯を動かすための力が加わると、かぶせ物が外れたり破損したりするリスクがあるため、事前のチェックと状態に応じて補強が必要になります。
また、矯正治療が完了し歯並びが整うと、かぶせ物がその新しい歯並びに合わなくなることもあります。
その場合、かぶせ物の作り直しが必要となります。
インプラントがある場合のマウスピース矯正

インプラントは歯槽骨に埋め込まれているため、基本的には矯正治療によって動かすことはできません。
しかし、例えば奥歯に1本のインプラントがあり、前歯部分の矯正を希望する場合には、インプラントがあっても矯正治療をすることは可能です。
もし、矯正治療を考え始めた段階でインプラント治療の予定もある場合は、矯正治療後にインプラント治療を行うといいでしょう。
まとめ

ブリッジやかぶせ物などの義歯・補綴物がある場合でも、マウスピース矯正は可能です。
歯根部がしっかりと残っていれば、矯正治療によって歯並びを整えることができます。
ただし、歯並びの状態は人によって異なり、矯正治療はそういった個々の症例に応じて、詳細に計画を立てる必要があります。
矯正治療をしたい、矯正治療が可能なのだろうかと思った場合は、矯正治療を専門とする歯科医師へ相談してみましょう。
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